YouTubeは世界的なプラットフォームとして日本でも浸透してきています。
そんな中ただ楽しい動画を楽しめるコンテンツとしてだけではなく、さまざまな目的のために利用されるようになってきました。
知りたい情報をすぐに手に入れられたり、授業を見たり勉強のために利用する人もいれば、ニュースをYouTubeで見る人もいます。
企業は商品やサービスをYouTubeを使ってアピールするようになっています。
特に数年前から少しずつ増えてきているのが採用活動です。
私も多くの企業の採用担当者とYouTubeを使った採用活動についてお話をさせて頂いているので、今回はYouTubeで新卒を採用する事について解説していきたいと思います。
目次
YouTubeでの採用活動の現在
ひと昔前では考えられなかった事ですが、少しずつYouTubeで採用活動を行っている企業は増えてきました。
ただ採用に関する情報を投稿しているだけで人が集まるような状況ではありません。
新卒採用に関してどのような使い方をしているのか確認していきましょう。
1.採用チームのチャンネルを運用している
新卒採用に関して特に力をいれている企業は採用チームの専門のチャンネルを運用しているところもあります。
コンテンツの内容は一般的な新卒採用動画から社員によるインタビューであったりオフィスの紹介のような職場環境が分かるようなものが多いようです。
その他には理系であれば実験を行うもの、職務内容に関係のない社員の激辛カレーチャレンジのようなエンタメ系のものまで取り組みは企業によって違うようです。
1-1 採用チームがYouTubeチャンネルを運用するメリット
採用チームでチャンネルの運用を行うメリットですが、社内の変化をいち早くアップする事ができます。
例えば今年から新設された部署であったり、社内の取り組みの違いや新商品についての情報などを随時紹介する事で、新卒の学生に最新の情報を届ける事ができます。
そして何より新卒の学生に有効なのが、社内の雰囲気や働いている人たちの様子が伝わりやすい事です。
採用チームでも良いですし、協力してくれている社内の人間、場合によっては代表のような自分の上司になるかもしれない人がどんな人でどのように働いているのか?
上下関係はフラットな環境なのか?人間関係は良好なのか?
そういった普段伝える事ができない空気を伝える事ができます。
特に新卒の学生は働くのがはじめてで期待以上に不安を持っています。
気に入ってもらえるような空気を持っている会社ならどんどん発信していきましょう。
また採用のチャンネルを持っている事で新卒の学生に常に新しい事へ取り組んでいる、情報発信など力をいれている企業であるという事をアピールする事ができます。
1-2 採用チームがYouTubeチャンネルを運用するデメリット
企業がYouTubeを運用しようとして最初に頭を悩ませるのがコストの問題だと思います。
YouTubeは新規参入のハードルが低く、その気になればスマホで撮影してそのまま投稿する事もできます。
しかし適当に投稿しているだけではなかなか成果をあげる事が難しいため、新卒採用のために行うのならばそれなりに戦略を立てて、それに応じた撮影機材や編集機材が必要になります。
内容によっては場所代や交通費、その他キャスティング費用等が必要になります。
一から素人がデータの分析をするのも難しいためコンサル等に依頼する場合もあり、そういったものを全て含めてどうしても予算がいるため、一度どの程度の費用が必要なのかは相談してみるのが良いと思います。
その次に社内で担当者にかかる工数も問題になる事が多いです。
会社によっては採用担当者が1~2名というところもあり、通常業務に加えてYouTubeの活動をするのがどうしても難しくなります。
運用を委託した場合でも、打ち合わせなどの時間が必要になる事もあるため、会社側でそのあたりの工数を割けるようにしてあげる事が重要です。
それから可能性があると言った程度の話ですが、炎上のリスクがあるという事も分かっておかなければなりません。
もし炎上までいかなくても、心ないコメントが書き込まれたりする事もあります。
また歴史の長い会社でありがちですが、ブランディングの関係上お堅い内容しか許されない場合もあり、魅力を伝えるのが難しい場合などもあります。
2 別チャンネルで新卒向けの動画を投稿している
新卒向けの各企業を取り扱ったチャンネルで会社を紹介してもらう方法もあります。
個人でやっているところから行政の関わっているチャンネルまで様々存在しますが、メリットとしては別企業の動画を閲覧した新卒の学生に関連動画などで訴求される可能性がある、またそのチャンネルで企業の情報を調べている学生に見てもらえる可能性があるといった点があります。
デメリットとしては、こちらも費用が掛かるという点です。
ボランティアで取り上げてくれるようならいいですが、多くは案件としてアップする映像の制作までお願いしているので予算を確保しなければなりません。
またもう1つ大きなデメリットとして、似たような内容になってしまう可能性が高い事です。
同じところで紹介するため、同じような見せ方になってしまいます。
自身の会社が他の会社よりも魅力的であると自信があるのならば問題ありませんが、折角紹介してもらっても埋もれてしまっては意味がありません。
3 動画の置き場として利用する
こちらも多い使われ方ですが、動画を投稿しておいてホームページに使用したり、知り合った新卒の学生にURLを公開する事で見てもらう方法があります。
炎上のリスクなどはほとんどないですが、採用したい新卒の学生を誘導するための動線を確保しておく必要があります。
新卒採用に有効な動画とは?
YouTubeを活用していく意味は動画を使って新卒の学生に会社を知ってもらう事ができるという点です。
では新卒の学生にはどのような動画が必要なのでしょうか?
よくあるのは音楽に合わせて働いている社員が映り、インタビューが途中で流れたりするものがあります。
1本作っておいて損のない内容ですが、正直同じような内容のものが溢れているため、有名な大企業でもなければ避けた方がいいです。
新卒の学生は就活中に同じようなものをたくさん見ます。
その中で会社の印象を残そう、興味を持ってもらおうとするなら工夫をしないといけません。
もう採用動画はあれば有利な時代からあるのが普通な時代に変わっており、これからはどう差別化をしていくのかという時代に変わっていくでしょう。
押さえておくポイントについていくつか紹介しておきます。
1 社内の空気が分かる
先ほども説明しましたがPVのような内容ではこれから働く環境は分かりません。
具体的にどのような人がどんな想いや表情でどんな人間関係を作って働いているのかの雰囲気を伝えられるような内容にしましょう。
それによってどのような点がやりがいなのかが伝わるはずです。
2 会社の強みが分かる
会社の強みは何でしょうか?
独自の技術を持っている、独自の販路を持っている、設備が整っているなどその会社で働くメリットを新卒の学生に伝えてあげられるような内容にしましょう。
3 見てもらえる内容
これまで説明した内容を詰め込んで説明したとして、あなたが新卒の学生なら全て見るでしょうか?
せっかく情報を伝えようとしても見てもらえなければ意味がありません、そのために見てみたくなる工夫と、最後まで見たくなる工夫をしましょう。
採用動画に関しては多種多様な面白いサービスがあるのでチェックしてみましょう!
4 ターゲットに合った内容
新卒といっても採用したい人材は違います。
採用したいのは男性ですか?女性ですか?
理系ですか?文系ですか?
それらをふまえて内容を決めましょう。場合によっては暗い雰囲気にあえてしたものの方がターゲットに見てもらえるかもしれませんし、おもいっきりふざけた方が刺さるかもしれません。
まとめ
今回は新卒採用をYouTubeを使って行う事についてざっくりとお話させてもらいました。
正直にいうと新卒採用に関してYouTubeをどのように使えばいいのかは、企業毎に個別に正解が異なるため具体的にどうしろという事はここでお伝えする事は難しいです。
ですが、今回お話した内容はどの企業にも当てはまる基本の部分なので、もし興味をもったら既にYouTubeで新卒採用を目指している企業や、それらのお手伝いをしているコンサル会社に相談してみるのをオススメします。