スマホやタブレット、パソコンを持つことがすっかり浸透した現代社会において、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は私たちの生活に欠かせない存在となっています。
本コラムをご覧の皆さまも、朝起きてから今のこの瞬間までに、何かしらSNSに触れたのではないでしょうか。
そのSNSは一つではなく、それぞれ特徴や役割が異なります。
今回は、日本国内で主に利用されている5大SNS、すなわちX(旧Twitter)、Instagram、YouTube、TikTok、Facebookについて、それぞれのユーザー数、ユーザー層、特徴や向いている使い方を踏まえながら、「SNSの使い分け」について考察していきます。
5大SNSそれぞれの特徴を把握して、今まで以上に上手く使い分けできるよう、ぜひ最後までご覧ください。
目次
5大SNSの国内ユーザー数は?
まず、各SNSの国内ユーザー数と基本情報を見てみましょう。
X(旧Twitter)はX社が運営するSNSで、2023年7月にTwitterから名称を変更しました。全角140文字以内という短文をつぶやくスタイルでユーザー数は世界で約5億7000万人。日本版は2008年にスタートし、現在では約4500万人に利用されています。
InstagramはMeta社が所有する写真・動画共有サービスで、世界で20億人以上のユーザーを抱えています。日本では2014年にリリースされ、国内ユーザー数は約6600万人にのぼります。
YouTubeはGoogle社が運営する動画共有プラットフォームで、世界では25億人ものユーザーがいるとされています。
2007年に日本版がリリースされ、現在は約7,000万人のユーザーに利用されています。
TikTokはByteDance社が開発したスマホ向けの短尺動画共有サービスで、日本では2017年に提供開始されました。
5大SNSの中では1番の若手ながら世界16億人超、日本国内では約2,700万人とユーザー数を伸ばし続けています。
そしてFacebookは、Instagramと同じMeta社が運営していて、Meta社の旗艦サービスと言われています。
設立は2004年と5大SNSの中で最も古く、世界で実に30億人ものユーザーがおり、日本でのユーザーは約2,600万人とされています。
これらの数字から、YouTubeは日本国内で最も多くの人々に利用されていることがわかります。一方、TikTokは他と比較するとユーザー数が少なめですが、リリース以降急速に成長しており、特に若年層において人気を集めています。
この基本情報にも、使い分けのヒントが隠されています。
SNSのユーザー層と使い分け
それでは、5大SNSそれぞれの特徴とユーザー層、そしてそこから考えられる使い分けについて解説しましょう。
1. X(旧Twitter)
Xはリアルタイム性が高く、短文投稿を主体とするSNSです。SNSスラングのひとつ「〜なう」がよく使われていました。140文字以内という文字数制限があるため、簡潔に情報を発信したい人に適しています。
ユーザー層は幅広く、中でも20代の78.6%を筆頭に10代〜30代の60%前後に利用されています。
特徴として、ニュースやトレンド情報の収集に適しており、災害時の速報やイベントの実況など、即時性を求められるシーンで活躍します。
使い分けのポイントとして、リアルタイムでの情報発信・収集が必要な場合に活用すると効果的です。Xへの投稿をきっかけに探し物が見つかったり、問題が解決されたりといったこともしばしばニュースとなりました。
特に、個人の意見や感想を短文で共有したいときに向いています。
2. Instagram
Instagramは画像や動画を中心としたSNSで、視覚的な情報発信を得意とします。ユーザー層は主に10代から30代の若年層で、その60%〜70%に利用されています。また、男女別では女性の利用者がやや多い傾向にあります。
ストーリーズ機能やリール機能を活用することで、日常の瞬間や短い動画コンテンツをシェアすることが可能です。
特に、美容、ファッション、旅行、料理などのジャンルにおいて、フォロワーとのつながりを深めるのに適しています。
使い分けのポイントとして、ビジュアル重視のコンテンツを発信したい場合や、ブランドイメージを確立したい場合に適しています。
投稿できる写真数や文字数も多く、内容をしっかりと伝えることができるので、PRにも向いているでしょう。
3. YouTube
YouTubeは長尺の動画コンテンツを提供するプラットフォームとして知られています。ユーザー層は非常に幅広く10代から60代以上まで多岐にわたります。全年代の実に87.9%もの利用率を誇っています。
YouTubeには教育系コンテンツ、エンターテインメント、ハウツー動画など、あらゆるジャンルの動画が存在します。
特に、質の高い動画を制作できるクリエイターにとって、YouTubeは最大限に力を発揮できる場です。企業においてもプロモーションビデオや製品レビューを通じて、潜在顧客へのアプローチが可能です。
使い分けのポイントとして、長尺の動画で深い内容を伝えたいときや、収益化を目的とする場合に有効です。
4. TikTok
TikTokは短尺動画に特化したSNSで、15秒から数分程度の動画が主流です。ユーザー層は主に10代から20代で、エンターテインメント性の高いコンテンツが人気を集めています。
ダンス、チャレンジ動画、おもしろ動画などが特徴で、アルゴリズムにより拡散性が高いのも魅力です。
TikTokから数々のトレンドが生まれてきた一方で、流行の移り変わりが非常に早いため、常にトレンドを追う必要があります。
使い分けのポイントとして、若年層をターゲットにしたい場合や、バズを狙ったコンテンツ制作を目指す場合に適しています。
若年層に対してアプローチしたい企業や、自身の動画でトレンドを作り出したいクリエイターに欠かせない場所と言えるでしょう。
5. Facebook
Facebookは他のSNSとは異なり実名登録を基本としており、ユーザー層は30代から40代が中心です。ビジネスユースやコミュニティ運営に適しており、特に地方のイベントやローカルビジネスの宣伝に活用されることが多く見受けられます。
グループ機能やイベントページを利用することで、特定のコミュニティを育てることが可能です。また、Facebook広告はターゲティング精度が高く、マーケティングのツールとしても優れています。
使い分けのポイントとして、ビジネス用途やコミュニティ運営、年齢層の高いユーザーとのつながりを目的とする場合に有効です。実名登録ゆえ、Facebookをきっかけに懐かしい再会ができることもあります。
SNSを使い分けるメリットは?
SNSを効果的に使い分けることで、情報発信やコミュニケーションの質を高めることができます。
それぞれのSNSが持つ特徴を理解し、目的やターゲットに応じた使い分けをすることで、個人や企業の活動を最大化することが可能です。
たとえば、若年層への認知拡大を狙うのであればTikTokやInstagramを活用し、専門性の高い情報を届ける場合にはYouTubeを選ぶといったように、柔軟にプラットフォームを使い分けることが重要です。
ターゲットは誰か、どんなイメージを作りたいか、何を伝えたいのか…。自身の目的をまずしっかりと把握して、やみくもに投稿するのではなく、それを叶えるSNSの使い分けを心掛けましょう。
まとめ
今回はSNSの使い分けについて解説しました。
日本における5大SNSの特徴やその使い分けのポイントはご理解いただけたでしょうか?
SNSは日々進化し続けており、使い方も変化しています。自分自身や組織の目的に合ったSNSを選び、適切に使い分けることで、より効果的な情報発信が可能になります。
本コラムを参考に、それぞれのSNSの特徴を活かした使い分けを試していただけましたら幸いです。
最後までご覧くださりありがとうございました。