「TikTokでバズった曲」「TikTok発アーティスト」こういったワード、よく目にしませんか?
日本国内のアクティブユーザーが今や1700万人にのぼるTikTok。当初は学生のダンス動画が多く見られましたが、近年は移り変わりの激しい若者トレンドの中心に位置していて「若者トレンドの多くはTikTokから生まれている」「TikTokのトレンドをリサーチすれば今が見える」とも言われるようになりました。
ではTikTokでトレンドはどうやって生まれるのか?若い世代に何が受けているのか?TikTokの特性と共に解説していきます。ぜひご覧ください。
目次
どうやってトレンドが生まれるのか?
TikTokにおいてトレンドは一体どのようにして生まれるのでしょうか。TikTokの仕組みから解説します。
TikTok内の「おすすめ」はユーザーが自分で動画をリサーチするのではなく、AIによって与えられた動画を見る仕組みになっています。ユーザーの属性や視聴履歴などから、AIが一人ひとりに最適な動画を届けています。
仮に投稿者自身にはフォロワーがいなくても、その投稿者があげた情報を求めているユーザーがいればそのユーザーへAIによって動画が配信されます。その動画を受け取ったユーザーが動画を見れば再生回数がカウントされ、いいねやコメントなど反応をすればするほど、TikTokのアルゴリズムによってその動画は良いものと判断され、更に多くのユーザーへ配信されてバズるという仕組みです。
こうしてTikTok上で注目を集めると、再生数やいいねなどの反応が更に伸びていく、そして多くのユーザーに支持され、ユーザーのプラットフォーム上での行動に影響を与えていくようになります。例えばオリジナル動画を真似たりアレンジを加えた動画をユーザーが投稿するなどです。そういった行動が拡がっていくことで「トレンド」として定着していきます。
私達の生活にSNSが浸透する前はテレビを見て流行をリサーチし把握するテレビ先行型、今はTikTokでよく見聞きするから流行っていると捉えるTikTok先行型でトレンドが生まれているとも言えます。
TikTokでバズった曲が全国的に流行るといった現象が起きているのもご存知ではないでしょうか。TikTok内でバズりからトレンドへと定着し、それがTikTokの枠を軽く飛び越え、全国へ世界へと広がっていきます。
TikTokのアルゴリズムについてはこちらをご確認ください。
最新のTikTokトレンド大賞は…
目まぐるしく生まれては去っていくトレンドの中にあって、年間を通して広く支持され定着したトレンドを決めるTikTokトレンド大賞。前年までは「TikTok流行語大賞」としてきましたが、年々TikTok内でコンテンツが多様化し様々なトレンドが生み出されるようになったことから「TikTokトレンド大賞」へ変わりました。
TikTokで2023年に流行ったハッシュタグや音楽、グルメ、ヒットアイテムなどをノミネートして、その年の投稿数や再生数その他データをもとにリサーチ、判断して決められたTikTokトレンド大賞2023。
初代トレンド大賞を受賞したのは「ストリートスナップ」でした。
ストリートスナップは、街ゆく人々に声を掛け写真を撮らせてもらう様子を投稿したもの。お声掛けからインタビューそして撮影といった一連の流れが、まるでドキュメンタリーの様であり目を離せなくなるといった声も多く聞かれます。この1年足らずで総視聴数が13億回を超えた、TikTok生まれの一大トレンドです。
ストリートスナップの投稿者も増えており、確実にトレンドとして定着していると言えるでしょう。
他にハッシュタグ部門では「なぁぜなぁぜ」、過去にTikTok流行語大賞を受賞したのは「それでは聞いてください、チグハグ」「モテすぎて草誘ってて森」「きゅんです」など。
特にトレンドのリサーチをしていない方も、どれかしら聞き覚えがあるのではないでしょうか。
そのトレンド、本当に「今」のトレンド?
日々トレンドが生まれ変わると言っても過言ではないTikTokは、トレンドにかなりスピード感があるのが特徴です。
先述したように、TikTokでトレンドとして定着するとそれがTikTokの枠を超え、全国的あるいは世界的なトレンドに育つこともあります。
そしてTikTok生まれのトレンドが、トレンドとして世の中に定着するとテレビで紹介されることがあります。なるほど「今」若い世代ではこういうことが流行っているのか、と広い世代の方々に伝わり、それを周りへ披露することもあるかもしれません。
ここでひとつ注意したいのは、テレビで紹介されるようなトレンドというのは、若者トレンドの中でもトップレベルでメジャーなものだけであるということ。ピラミッドの頂点にあるトレンドです。ピラミッドの裾野にあるものは世に伝えられる機会が少ないのです。
しかし、若者が「トレンド」と捉えるのはその頂点に君臨するものだけではなく、もっと下位の裾野に存在するものも含んでいます。いわばトレンドの青田買いです。
TikTokを習慣的には見ていない方、TikTokで積極的にはトレンドのリサーチをしていない方々にとっては全く未知の存在でしょう。若い世代のリサーチ力や嗅覚はかなり鋭いのです。
ユーザーによってバズりトレンドが生まれていくTikTokの独特な世界では、ピラミッドの頂点はいつ変わるとも知れません。テレビで伝えられる「今の若者トレンド」と、実際TikTokユーザーの中で「今」支持されているトレンドには、実は少し差があったりもします。
私が学生の頃にも、学生の中から流行が生み出されたものがありました。それはルーズソックスであったりギャル語であったりするのですが…。それらがテレビで伝えられる頃には、やはり既にピークが過ぎていたりしたものです。
当時に比べて情報が伝わるスピード感もリサーチ力も格段にアップした今、TikTok内のトレンドがテレビにも早く伝わるようになったはずですが、それ以上に若者トレンドの移り変わりもスピードを増しています。
トレンドを個人や企業のTikTok投稿に活かしたいとお考えの方は、こまめに「今」のトレンドをリサーチする重要性もまた把握しておきたいポイントです。
TikTok内でのトレンド曲の調べ方についてはこちらをご確認ください。
ショート動画はリサーチに最適
あまりに多くの情報が溢れている今、15秒のショート動画で多くの情報をリサーチできるTikTokの利便性・効率性は大きな魅力です。
それ以前まで一般的だった長尺動画に比べ、端的に必要な情報が詰まったTikTokのショート動画。短い時間に映像・文字・音声で、厳選された情報が詰められるだけ詰め込まれており、トレンドをリサーチするのにも最適な手段と言えます。
TikTokを開けば、人気の楽曲やおすすめ商品・動画など「今」のトレンドが表示されリサーチできます。ちょっと違うかなと思えばスワイプひとつで次へ次へと動画が変わり、限られた時間の中で効率良くリサーチをすることができるのです。
トレンドを投稿に取り入れたい方は、流れも生まれ変わりも早いTikTokのトレンドを敏感にキャッチする為に、日頃からこまめにTikTokでリサーチしていくことが大切です。まさに「今」この瞬間も、TikTokで何か新しいトレンドが生まれているかもしれませんよ。さっそく、リサーチ!
TikTokでトレンドをリサーチしてみよう!
それでは、TikTokでトレンドをリサーチしてみましょう!実際の調べ方をいくつかご紹介します。
1.「トレンド」タグからリサーチする
まず、スマホでTikTokを開いて、画面下の左から2番目にある「トレンド」タグをタップします。
画面上部に「検索バー」「キャンペーンやトレンド情報」「人気急上昇中のハッシュタグ」などが表示されます。
検索バーに気になるワードを入れて検索したり、その下に表示される人気急上昇中の動画などを選ぶと閲覧できます。
ひとつ注意したいことは、このトレンドに表示されるものは、既に人気があり、多くの動画が投稿済みということです。トレンドの入れ替わりが激しいTikTokにおいては「トレンド」に表示されてから正真正銘のトレンドとして定着するものもあれば、その多くはそれから2〜3日で人気が終息する可能性もあります。
2.ハッシュタグからリサーチする
TikTokの画面上部にある虫眼鏡マークの検索アイコンから調べる方法です。
検索アイコンをタップして表示される検索窓に気になるワードを入力すると、トレンドのハッシュタグの候補がたくさん表示されます。
例えば気になる地名(横浜)を入力すると、横浜 グルメ、横浜 観光、横浜 ランチ…などと表示されます。1番上に表示されたもの(この場合は横浜 グルメ)が最もリサーチされている組み合わせです。
この中からひとつ選んで検索をタップすると、そのワードにハッシュタグをつけたTikTokの動画が表示されます。
今トレンドの食事や観光地が動画付きで端的にリサーチできることから、TikTokは若い世代に情報収集ツールとしても活用されています。
3.「おすすめ」からリサーチする
既にトレンドとなっている情報ではなく、これからトレンドとなりそうな、ピラミッドの裾野にあるトレンドの卵を検索するにはTikTokの「おすすめ」を見てみましょう。
ピラミッドの裾野に潜んでいるトレンドの卵を見つけるのは簡単なことではありません。それでももしこれが当たればバズったりトレンドを生む大チャンスでもあります。
注意点としては、前にも述べたように、おすすめページはユーザーの視聴履歴などからAIがユーザーに合わせた動画を表示しているという点です。動画のタイプや傾向が偏っている可能性があります。
ユーザーの好みが反映されていない本当のおすすめをリサーチするためには、新しいアカウントを作ってまっさらな状態でおすすめを見るのもひとつの方法です。
定着するトレンドを生み出しムーブメントを起こしてきたTikTok。数あるSNSの中でもTikTokはトレンドを生むツールとして認識されています。TikTokの人気の高さから、Instagramにはリール、YouTubeにはショートという短尺動画機能も搭載されるきっかけとなりました。
TikTokそのものがトレンドと言えるでしょう。
今やTikTokをいかに上手く活用するかの時代です。TikTokをマーケティングに活用する方法が気になる方は下記で詳しく解説しています。
まとめ
ここまで、TikTokにおけるトレンドについてお伝えしてきました。どこでどのようにしてトレンドは生まれるのか?そもそもトレンドとは何なのか?ご理解いただけましたでしょうか。
トレンドはトレンド大賞を受賞したたった1つだけを指すのではなく、まさに今、TikTok上で注目を集め話題になりユーザーに影響を与えている投稿や投稿者も含みます。
そして移り変わりの激しい若者トレンドの「今」を知り把握していくには、まめなリサーチが不可欠です。リサーチも、TikTokのショート動画ならではのテンポの良さで効率良く進むでしょう。
トレンドを知りたい、トレンドを自分の投稿に活かしたい、トレンドなんて随分更新していないという皆さん、まずはスマホを手に取り「今」のトレンドをリサーチすることから始めてみましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。